どこか旅行に行きたい…。そうだ、栃木で餃子を食べよう。
そう思い立って前日に宇都宮のホテルを予約していた。

東京から宇都宮は在来線で2時間程。なんとかなる距離だ。ただ、まったくノープランだったので餃子を食べることしか考えていない。
栃木の日本酒と言えば鳳凰美田(ほうおうびでん)や望(ぼう)など色々な銘柄がある地域。新たな出会いにも挑戦したいところだが、餃子と合わせるならライトな飲み口のものがいいだろうということで、酸味に特徴のある仙禽(せんきん)を探し求めることにした。
グーグルマップで検索をしてみると人見酒店というところがヒットした。

人見酒店まではライトレールという路面電車を利用。路面電車のイメージを覆すオシャレな乗り物だった。

駅を降りて少し歩いたところに人見酒店さんがある。こちらもオシャレな佇まいをしている。


仙禽を求めて入ったが、ケース2つ分にびっしりと仙禽が並べられていた。「仙禽ってこんなに種類があるのか!?」と驚いてしばらく立ち尽くした。
去年の年末からリニューアルされたという江戸返りシリーズを目的に来たが、他の種類も気になってしょうがない。というか、江戸返りだけでも7,8種類あってどんな味の違いがあるのかも全然わからない。
その場で必死に調べると、クラシックは発泡もあるとのことだったのでこの日の餃子のお供とした。

仙禽 クラシック 壱式
開栓しようとすると今にも吹き出しそうな勢いがある。振ってしまったコーラのガスを抜くように少しずつ空気に触れさせていく。

開けるとシューという音とともに底の方からオリのようなものが隆起してくる。火入れでこの活きの良さがすごい。

グラスに注ぐとシュワシュワでうすにごりな色となる。見た目はまるでサイダー。
飲むと青リンゴサワーのような乳酸とリンゴ酸みを感じる。日本酒のイメージとはだいぶ離れた味だが、今回はこの爽快感と飲みやすさを求めていたので抜群に美味い!

買ってきた餃子は駅前にあった健太餃子をテイクアウト。せっかくなら店内で焼き立ての餃子を食べるべきとも思ったが、日本酒で飲む都合上持ち帰るしかない。あと店内は普通に満席だったので逆に好都合。
健太餃子は具の野菜が大きく切られていてシャキシャキした餃子。霞のような軽さでペロリといける。それとニラがしっかりと効いていて電車では食べられない味だった。

「餃子、まだ行けます!」ということで香蘭というお店の餃子もテイクアウト。香蘭は皮のモチモチさが特徴的で健太餃子とはベクトルの違う味。これは宇都宮餃子を全制覇してみたい欲が湧く。

また、仙禽と合いそうだなと思いコンビニでりんごを購入。ホテル飲みのつまみは好き放題である。生酛の活性感の分だろうか仙禽のほうが複雑な味を出してるが、ベースは同じ方向を向いていて面白かった。
日本酒は普段2合程度で抑えるのだが、この日は仙禽の4合瓶を軽く空けてしまった。アルコール数が13度なので普通の日本酒より平気だろうと言い聞かせたが、他にも餃子用のビールや栃木限定のいちごサワーを飲んでしまい翌日にしっかりと気持ち悪くなった。
今回ホテルを取ってホテル飲みを実行したが、宇都宮から横浜までグリーン車の社内で飲みながら帰るのもありだなと思った。餃子のにおいはさすがに無理だろうけど…。次の高崎編(群馬)でやってみたい。