日本酒に興味を持って触れてみると、次第にわからないことや知らなかったことがたくさん出てくるようになりました。
それぞれの複雑さが日本酒の奥深さや楽しさにもつながっているのですが、初心者としては敬遠してしまうような要素も多いです。
この記事では、日本酒でぶつかる壁(僕が現在ぶつかっている壁)をまとめてみました。
さいごには日本酒に興味を持つ(楽しむ)方法についても考えていきます。
日本酒のわかりにくい部分
造り方で味が変わる
日本酒の味を決定づける要素の一つが「造り方」です。
同じ銘柄でも「純米吟醸」や「特別本醸造」など、異なる造り方が存在し、味わいも異なります。
「この銘柄はこの味」というシンプルさがあれば取っつきやすいのですが…。造り手も日常用の味・値段と、特別な日用のお酒とで造り分けていたりするという事情があります。
そもそも種類が多い
日本酒ほんとうに数が多い
151種類くらい?と思ってたら1000種以上存在する— 中村 拓也 (@setsukun2) October 16, 2024
そもそもの話、日本酒は非常に種類が多いということを知りました。
酒造の数でさえ1000件以上存在し、それぞれの酒蔵が造るお酒も何種類もあります。
なので、「あの居酒屋で飲んだ日本酒、美味しかったな…」と思っても、次に同じお酒に出会えることは意外と少ないのです。もう一度同じお店に通ったとしても既に置かれていないなんてことも。
種類が多い分、それぞれの人に合った味がきっと存在するとも思っています。そのときにしっかりと記録(ボトルを写真で撮るだけでもいい)をしておけば、同じお酒に会えなくても、似たような味を見つけやすくなるかもしれません。
米や菌で味が変わる
日本酒の味わいは、造り方だけではなく、原料の米や菌によっても大きく変わります。同じ銘柄の同じ造り方のお酒でも使われる原料が変わるだけで味が全く異なることがあります。
〆張鶴純米吟醸の酒米五百万石(右)と山田錦(左)の飲み比べ
僕は五百万石派だ pic.twitter.com/wwguyl15rh— 中村 拓也 (@setsukun2) October 14, 2024
あまりないケースだとは思いますが、以前飲んでお気に入りの日本酒を頼んだと思ったら、違う原料で造られていて「あれ、味が違う?」となることがあるかもしれません。
限定品や季節限定の存在
日本酒の中には季節限定の商品も多く存在します。
冬の時期に出てくる「新酒」や、少し寝かせて秋に流通する「ひやおろし」など。その時期にしか出回らないというのと、一般のスーパーとかではあまり見かけなかったりします。
また、造り方によって取れる量が少ないお酒などは全国への流通量も少なく、地元までいかないと買えないなんてこともあります。
こういった限定品で季節や地域を感じることができるのも日本酒の醍醐味かもしれませんが、気に入ってもなかなか手には入らないもどかしさもありますね。
温度や器でも味が変わる
日本酒は、飲む温度や使用する器によっても味が大きく変わります。
例えば、冷やして飲んだときはスッキリさを感じたのに、常温やぬる燗にして飲むと旨味が引き立つなんてことがありますし、グラスで飲んだときはダイレクトに伝わってくる味が、陶器で飲むとまろやかに感じるなんてことも。
なので、最初の一口だけでそのお酒を評価するのが難しく、飲み方を変えたり時間が経ったら美味しくなるという経験も多いです。
味の表現が複雑
日本酒のいちばん難しいところに「この味をどう表現すればいいのだろう?」という語彙力の不足感を感じるところがあります。
最初は「美味しい」とか「好き」しか言えず、今では「辛い」とか「フルーティー」みたいな感覚もわかってきたのですが、そうなるとそれ以上の表現ができないもどかしさも同時に感じるようになってきました。
お酒の味を言葉で表現できるようになると、似た傾向の好きなお酒にヒットしやすくなるようですが、その域に達するにはさらに経験が必要なようです。
日本酒に興味を持ってもらうには
以上のように、日本酒はわかりづらい要素が多い一方で、その複雑さが魅力でもあります。
では、どうすればこのわかりづらい日本酒に興味を持てるようになるのか?
手っ取り早いのは、「おいしいと思える1杯に出会う」ことなのですが、その方法として「詳しい店員のいるお店で教えてもらう」か「飲み比べや飲み放題をやっているお店・イベントで色々と試してみる」というのが有効だと思っています。
また、教えてもらったり飲んだりしたお酒でおいしかったものは忘れないうちに記録しておきましょう(ボトルの写真を撮るのがいちばん手軽です)。好きなお酒を記録しておくことで、他のお店でも似た味のお酒を教えてもらうことができます。
そんなわけで、僕のブログでは日本酒のハードルを下げられるような記事を今後も更新していこうと思います。